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「地球温暖化」狂騒曲の「不都合な真実」(国際派日本人養成講座から)

注)以下はメールマガジン「国際派日本人養成講座」からの引用です。
興味のある方は、メールマガジンを受信すれば、定期的に読むことが出来ます。


■ 国際派日本人養成講座 ■ 2018年07月22日

Media Watch 事実と報道 環境保全
 地球の気温を0.001℃下げるために、わが国は80兆円を使うのか?


■1.「『低温』も日照不足も、地球温暖化が原因」?

 豪雨災害の後の猛暑で、被災地の救助救援に当たっている自衛隊員ら諸士の苦労を思っている所に、環境科学などを専門とされている渡辺正・東京大学名誉教授とお話しする機会を得た。

 東大名誉教授という重々しい肩書とは対照的に実に気さくなお人柄は、最近、出版された『「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ』[1]という軽妙な書名からも窺うことができる。その中にあった、次の一節には吹き出してしまった。

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 2017年の8月下旬には朝のニュースで同じ木本教授(弊誌注:東京大学大気海洋研究所教授)が、「今夏の東日本を見舞った『低温』も日照不足も、地球温暖化が原因」と、老化のせいで聞き間違えたかと思えるほどの発言をしていました。ちょっとした大雨のニュースでも、近海でとれる魚の種類が一時的に変わったという話でも、たいてい「地球温暖化」というキーワードが聞こえます。[1, piv]
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 低温や日照不足ならずとも、この豪雨や猛暑は当然、人々に「地球温暖化」を連想させる。この「地球温暖化」がさらに進めば、2年後の東京オリンピックはいったい、どうなるのか、という心配が一気に盛り上がってきた。『「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ』の著者にとっては、完全な逆風の中でお話をうかがった。


■2.北極の氷が解けてシロクマが溺れ死ぬ?

 お会いして早々、教授が示されたのは、地球全体の現時点での温度分布を示したカラー画像だった。それを見ると、確かに日本列島の中央部は真っ赤に色づけされて平均以上の温度となっているが、南洋海上には青く塗られた低温地域があった。たとえば、そこに近いと思われる沖ノ鳥島は7月の平均気温30度に対し、今年はやや低いという程度である。

「地球温暖化」とは地球全体の気温上昇を言うが、現在の猛暑は日本列島の中央部のみのローカル現象であり、他の地域ではかならずしもそうではない。教授のお話を聞いていて、私は昨年まで3年間アメリカ南部に住んでいたのに、冬には100年ぶりという豪雪に何回か見舞われて、どこが「地球温暖化」だ、と疑問に思ったことを思い出した。

 人間の判断は限られた範囲での見聞に強く左右される。たとえば、アメリカの元副大統領アル・ゴアは「地球温暖化」を描いたドキュメンタリー『不都合な真実』でノーベル平和賞も受賞した。

 その中で北極の氷が少なくなったため、シロクマが餌のアザラシを追って長距離を泳がなければならなくなり、溺れ死んでいる、という「事実」が紹介された。筆者もある女性が「温暖化で氷が解けて、シロクマが溺れ死んでいるのよ!」と叫んでいるのを聞いたことがある。この点に関して、教授は以下のデータを示されている。

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 国際自然保護連合の発表によるとシロクマの総数は、2005年の約2万頭から2015年の約2万6千頭へとむしろ増えてきた。だいぶ前、1940年の推計値が5000〜1万頭と少なかったのは、狩猟のせいだという。狩猟が規制されたあと十分に増えたため(70年代〜2010年で約5倍増)、狩猟はまた解禁されている。地球温暖化とはいっさい関係がない。[1, p86]
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画像



■3.「八〇兆円をつぎ込んで最大0.001℃しか冷やせない」

 このシロクマの事例だけでも温暖化の議論は怪しげな事が判るが、それが単にある学説が正しいかどうか、という問題なら、専門家に任せておけば良い。国民がこの問題を看過できないのは、それが膨大な国費の投入を迫っているからだ。渡辺教授が提起しているのは次のような問題だ。

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 ・・・日本は、2013年から30年までの17年間に、CO2排出量の21.9%だけ減らすと宣言した。・・・CO2を世界の3.5%しか出さない日本が21.9%だけ減らしたとき、地球を冷やす効果は・・・0.001℃に過ぎない。[1,p115]
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 そのために必要な費用は、従来のまま温暖化対策費を使い続けるとすると、ほぼ50兆円。これに2012年に導入された温暖化対策のための「再エネ発電賦課金」が30兆円で、合計80兆円となる。国民一人あたりでは67万円となる。

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 八〇兆円をつぎ込んで最大0.001℃しか冷やせない−−という明白な事実を政府が正直に発表し、それをメディアが報じてくれれば、集団ヒステリーめいた「温暖化対策」騒動も沈静化に向かうのではないか。[1, p116]
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 そして「まず役に立たない温暖化対策費(再エネ補助金も含めて年5兆円)の一部を防災に充てるだけでも、洪水や土砂崩れの被害はそうとう減るに違いない」[1, p130]と言われるのは、今夏の大災害を見透かされていたかのようである。


■4.地球温暖化を訴える人びとにとって「不都合な真実」だらけ

 そもそも地球温暖化の議論は、「このままCO2排出が増え続ければ、地球の気温が上昇して、人類にとって大変な問題になる」という警告から始まった。過去の警告が、現時点から見て、どうだったかを事実で検証してみよう。アル・ゴアにとってシロクマの頭数が増えたという以上の「不都合な真実」が、次々に出てくる。

1)5年以内に北米とユーラシアの穀倉地帯は温暖化による干ばつで荒れ果て、食糧をめぐる暴動も頻発しよう。(環境防衛基金のマイケル・オッペンハイマー氏、1990年)

 二酸化炭素が増えると、作物は収量が増える。だから、ハウス栽培では人工的に二酸化炭素を大気中の数倍に増やして増収を図る。この「CO2増加の恵み」は、世界の農業生産額のうち1961年の2兆円が2011年には15兆円に拡大。2050年までに見込める恵みは1千兆円を超すだろうと、見積もられている。[1, p20]

2)温暖化を食い止めないと、2000年には海面上昇でいくつもの国が水没する。(国連環境計画の幹部ノエル・ブラウン氏、1989年7月5日)

 1850年代以降の海面上昇は年に1.92ミリメートル。CO2(二酸化炭素)の排出が大きく増えた1940年代以降でもこのスピードは変わっていない。100年で192ミリ、すなわち約20センチ。これで水没する国はなかった。

3)温暖化のため何年かのちに雪はほとんど降らなくなって、雪がどんなものかを知らない子どもたちばかりになる。(英国のデビッド・ヴァイナー博士、2000年3月20日)

 前述のとおり、近年、北米は大寒波に襲われ、南部でも記録的な積雪があった。雪の存在だけでなく、その「怖さ」を知っている子供も増えたはずである。

 こうして見ると、地球温暖化を訴える人びとにとっては、「不都合な真実」だらけのようだ。


■5.CO2濃度と気温のよく判らない関係

 そもそも科学的に見て、CO2濃度が上がったら地球の温度が上がるという仮説自体が、まだ検証されていない。渡辺教授の指摘をまとめると、現時点での科学的な研究では、以下の程度しか言えないという。

「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の報告では、温度は「1905年からの100年間で約1℃上昇した」とされている。そもそも1℃程度の上昇では大きな影響にはならないが、その1℃の上昇でも、時期別に見れば、CO2排出との関連は不明確だ。

1)1905〜1940年、CO2排出はまだ少なかったが、温度は0.5℃ほど上昇。

2)1945〜1970年、世界の高度成長でCO2排出は急増したが、気温は下がり続けた。

 この時期は「地球寒冷化」が騒がれ、日本だけでも「寒冷化」に関する本が20冊ほど出た。気象研究家の根本順吉氏は1973年から80年までに「地球寒冷化」に関する本を5冊出したが、89年には「温暖化」に関する本を出して「温暖化本」の群れを先導した。

3)1970〜2000年、CO2排出量は激増したが、温度は0.5℃の上昇。


■6.気温の変動メカニズムは、まだ闇の中

 この100年間の動きを見ても、CO2排出量が単純に気温上昇をもたらしているとは、とても言えない。温度上昇には以下のような様々な要因があるからである。

・都市化 人口が都市に集中して、エネルギーを使えば、その地域の気温はあがる。たとえば、1950〜2014年の65年間で、東京の温度は約1.5℃上がったが、三宅島の気温は上がっていない。

・太陽の周期的な黒点の増減だけで、計算上は、気温は0.3℃ほど上下する。

・1350〜1850年頃のミニ氷河期の終了。室町〜江戸時代の飢饉やフランス革命の引き金ともなったミニ氷河期が終わり、気温も回復途上にある。ちなみに2千年前のローマ帝国は今よりも高い気温で栄えた。現在の英国の北部でワインが造られ、ハンニバルが象の一群を率いてアルプスを越えてローマに攻め込めたのも、氷河がなかったからである。

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 このように地球の気温は、過去どのように変わってきたのかも、どんな要因がいくら変えてきたのかも、今後どう変わっていきそうかも、まだ闇の中だと言ってよい。[1,p66]
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■7.「気温の低下を隠す作業を完了」

 こんな「闇の中」の「地球温暖化」を、なぜ一部の科学者たちは、さも明白な「科学的真実」であるかのように訴えてきたのか? 地球温暖化の議論をリードしていた英国科学者たちのメールや文書が流出して米国の複数のサイトに公開された事件があった。そこではこんなメールもあった。

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 マンが『ネイチャー』論文でやったトリックを使い、気温の低下を隠す作業を完了。[1, p179]
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 マンとはマサチューセッツ州立大学の古気候学者で、過去千年の間、ほとんど気温は一定していたのに、1950年以降から気温が急上昇している、というグラフを作った。水平線からいきなり上昇カーブに移るという形から「ホッケースティック」と呼ばれ、一時は地球温暖化を訴えるグラフとしてよく使われた。

 このグラフは、西暦1000年前後の中世温暖期も隠すような「トリック」が使われていて、上のメールは、そのトリックを再度、使ったと言っているのである。これらの科学者は自ら嘘と知りつつ、地球温暖化を訴えた確信犯だったようだ。


■8.「地球温暖化」狂騒曲の作者は?

 国際社会では様々な謀略が繰り広げられている。渡辺教授に「『地球温暖化』狂騒曲の犯人は誰ですか」と聞いたが、「判らない」とのお答えだった。良心的な学者は憶測ではモノを言わないものである。

 良心的でも、学者でもない筆者は次のように「邪推」する。まず、謀略の犯人を見つけるには、それで誰が得をするか考えればヒントを得られる。「地球温暖化」狂騒曲で得をする人は誰だろう。

 まずはこの騒ぎで潤沢な研究資金を得られる研究者たちがいる。また、これをネタに騒げるマスコミがある。特にNHKと朝日新聞が「地球温暖化」狂騒曲で熱心なのも、事実報道よりお説教の好きな両社らしい。また、電気自動車だとか、太陽光発電機器などのメーカーも、こういう騒ぎは大歓迎だろう。

 もう一つ、疑り深い筆者は、中国などもこの狂騒曲で大儲けをしている国の一つでは、と睨んでいる。中国はCO2排出量の29.4%(2015年)も占めるダントツの世界一の排出国なのに、2016年のパリ協定での約束は「2030年までにCO2排出量が減り始めるように努力する」だった。言い換えれば、2030年まではどれだけ排出しても構わないという「約束」である。

 排出量が世界の3.5%しかない日本が80兆円かけて21.9%減らしても、0.77%削減にしかならない。その効果は中国が2.6%増やしたら、すっ飛んでしまう。

 自国はCO2を好きなだけ出し、日本や欧州だけが膨大な環境投資を強いられれば、国際競争上の絶好のハンディである。さらに日本に防衛費と同規模の毎年5兆円を使わせれば、その分、日本の防衛強化の足を引っ張れる。

 しかも世界の太陽電池セルのトップ10メーカーのうち、9社までが中国に生産拠点を持つ。本当にCO2削減を目指すなら、原子力発電が手っ取り早い道なのだが、そちらは原発反対運動で封じてある。中国が「地球温暖化」狂騒曲の作者かどうかは判らないが、少なくとも巨大な受益者である事は明白だ。

 アメリカのトランプ政権は、「その手には乗らじ」と早々にパリ協定からの離脱を決めた。アメリカには優秀な、かつ国益を考える科学者が多いからだろう。ノーベル賞学者アイヴァー・ジューバー博士はオバマ政権の科学顧問だった2008年頃には温暖化対策を支持していたが、2015年には意見を変えて、次のように公言している。

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 温暖化は何一つ問題ではありません。・・・「子孫にとって温暖化ほど重大な問題はない」というオバマ発言は、まったくのところ妄言ですね。・・・地球温暖化は宗教のようなものです。IPCCとアル・ゴアに2007年のノーベル平和賞を与えたノルウェー政府には、心底から恥じ入るばかりですよ。[1, p189]
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(文責 伊勢雅臣)

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