魚屋で舟に入ったカツオやハツの生を買っていると、いつも横で氷水につかっているサバに
「たまにはボクたちも買ってくれよー」
と言われているような気がし続けていたので、
久しぶりに丸で買ってみた。
今年の初めに母のために土佐刃物のアジ切りとも呼ばれる小出刃を買った。
小さめの魚をおろすのに最適だそうで、そういえば昔よく行った暮れの大正町市場では、おばちゃんたちがアジやウルメをこれを使ってうまいことさばいていた。
私もたまにこうやって魚をおろすこともあるので、自分の分も買おうかと思ったが、調べてみるとしめさばサイズは普通の出刃でおろすようなので、よした。
ほぼ毎日包丁は握るが出刃包丁を使う回数は限られる。
使うことの多い菜切りや牛刀と比べると、ごついし重いし切れるしすげーなって感じ。
三枚におろして塩をして一日おいて、柚の酢と昆布に抱いてもらってまた一日。
得も言われぬシメサバができあがる。
ヤバイくらい酒が進む。
中骨は船場汁的にして、うどんにしたらこれがまたうまいのなんの。