<野球場のあるべき姿>
以前にも述べたように、
「ナイター設備のある球場があれば、すべて解決する」という考え方は、いささか短絡的である。
ナイター設備のある球場を作ったからといって、簡単にプロ野球1軍の公式戦開催や、キャンプ誘致ができると思ったら大間違いである。
特にキャンプについては、グラウンドキーパーの資質・附帯設備の充実が大前提である。
グラウンドは、単に土があって、芝があってという単純なものではない。
プロが毎日使うのであれば、水はけも良くないといけないし、グラウンド全体が限りなくフラットに近くないといけないし、芝の管理も、芝の下の土の管理までもきちんとできてないといけない。
高知市内近辺の高知・東部・春野の3球場は、日々の管理がきちんと行われており、この点はまず大丈夫だろう。
ただ、東部球場は埋め立て地ということもあって。サブグラウンドは凸凹が目立ち、全面改修しないと水はけを良くできない状況にある。
続いて附帯設備である。
キャンプ時には、メイン球場グラウンド、サブグラウンド、屋内練習場、屋内ブルペン、トレーニングルームなどに分散してチームは練習を行う。
これらの設備が整っていること、そして、できれば選手・スタッフが歩いて行ける範囲内にあることが望ましい。
この点、バファローズがキャンプを行っている東部球場は、屋内練習場が手狭なものの、ある程度よい環境ではないかと思われる。
また、公式戦開催時においては、雨で試合が中止になった場合、練習はするので屋内練習場がないと、開催地にはならないだろう。
<参考 高知県でのプロ野球キャンプ(2007春期)開催状況>
○阪神タイガース
1軍 沖縄県宜野座村 2月1日〜18日 宜野座村営野球場
高知県安芸市 2月20日〜3月1日 安芸市営球場
2軍 高知県安芸市 2月1日〜2月23日 安芸市営球場
○西武ライオンズ
A班 宮崎県南郷町 2月1日〜23日 南郷町中央公園野球場
B班 埼玉県所沢市 2月1日〜9日 グッドウィルドーム、西武第二球場
高知県春野町 2月11日〜25日 春野総合運動公園野球場
○オリックスバファローズ
1軍 沖縄県宮古島市 2月1日〜18日 宮古島市民球場
高知県高知市 2月20日〜2月27日 高知市東部野球場
2軍 高知県高知市 2月1日〜27日 高知市東部野球場
<高知県のために野球場はどうあるべきか>
高知県では、四国内でも日本の中でも貧乏県である。
こんな中、かなりの経済効果を見込むことのできるプロ野球キャンプだけは、どうしても3球団が継続してくれるよう努力をしないといけない。
(しかし、ソフトバンクもライオンズも高知を出てから、不思議と調子悪いよなあ)
理想は、先に述べた充実した施設を持つ野球場を新たに造るのが手っ取り早いが、ナイター設備ですらすぐに造れないような財政状況だし、宮崎みたいに平野がだだっ広くないので、土地すらない。
ちなみに、ジャイアンツのキャンプ地である宮崎県総合運動公園や、ソフトバンクが使っている生目の森とかはすさまじい広さである。
じゃあどうするのか? というとこれが難しい。
個人的には、高知球場(大原町)を大改修して、外野にも観客席があり、ナイターもあり、キャパ数万人の球場にするのがいいと思うが、多分地が足りないんだよなあ。
時間も金もかかるし、せっかくSKワイバーンス(07韓国シリーズ優勝 総勢約70名)が定着しつつあるのに追い出すみたいで...
私なんぞが無い頭で考えるより、識者の方々全員集合で、長期的なビジョンに立って考えていただいたほうがいいような気がします、ハイ。