寒波により、全国的に、寒い日が続いている。
夜中に素面で屋外で寒さで耳が痛くなるような状況にいると、
「あの少年の体験した寒さはこれと比べてどうだったのだろう」
と、今でもしばしば考えることがある。
その少年は、小説「D・ブリッジ・テープ」の主人公。
屋外生活で暖房器具が何一つなく、廃車の中で寒さを防ぎ、やっと生きていける程度。
迷い込んできた目の見えない少女もやがて死んでしまった。
という風に記憶している。
文章から伝わってくるのは圧倒的な寒さ。
ドクトルジバゴの全編に漂う、あのサウンドトラックとは裏腹の、辛辣なトーンに似ているイメージだった。
調べてみたら1997年頃の作品なので結構古い。
数行前の内容に加えて私が好きじゃないグロな描写も少し入っているので苦手な人は読まないほうが