国家公務員の新規採用を抑制したら、
「若者いじめ。雇用の場が減る」
とかいう論調。
マスコミも製作も、公務員叩いていれば、国民のウケがいいもんだから、給与削減したまでは、
「よしよし」
って感じだったのにさ。
いったい何を求めているのやら。
まあ、削減した分は復興財源に回るから、国民全体の直接負担は少しは薄まるってことだ。
でもねえ、公務員給与削減で、ガス抜きにはなったろうけどさ、
「だからって景気がよくなるの? 民間の給料が上がるの? 国民の生活がそんなによくなるの?」
って思うなあ。
雇用者からすれば、
「景気悪いから給料下げちゃうよ。役所だって給料下がってるから、お前らも我慢しろ」
とかなりかねないんじゃ。
景気が悪くなって以降、企業は正社員を削減して、すなわち人件費を削減してやってきたわけだから、世の中の流れでもあるんだが、それにしてもねえ。
あとさあ、小さい政府イコール公務員が少なくって、税金が安上がりで、生活が楽になるって思ってる人も多いみたいだけど、それだけではないんだな、これが。
公務員が減るってことは、窓口サービスも今よりよくはならないし、ゴミの収集日も減るかもしれないし、警察官も減っちゃって自己防衛しかなくなるかもしれないしさ。
小さな政府の基本タイプである、低負担&低サービスってことになると、今みたいな公的サービスは限りなく減らされるんだよ。
極論だけど。
「小さな政府=公務員削減(公務員人件費削減)」とだけ考えているなら、それはまったく愚かな誤りだ。
そもそも単純人口比では、日本の公務員数は多くはない。
「大きな」か「小さな」かどっちかといえば「小さな」だ。
だからと言って「小さな政府だ!」と、言い切るつもりはない。
そもそも公務員の人口比だけで議論すること自体おかしい。
前々から言ってるけど、それぞれの国によって、どこまでを公的部分で見るかによって、公務員数も税金も異なってくるので、全体の制度設計から入らないとお話にならない。
単純な大きな小さな議論とか、一時的なガス抜きで喜んでる場合じゃなくて、例えば1億円の人件費を投じてでも、毎年毎年数億無駄金使ってるような部門の支出を停止するとかを地道にやったほうがいいんじゃない?