先の日曜日、要請があって両親のいる実家に帰っていた。
部屋の模様替えとFAX兼コピー機の買い物につきあってきた。
かれこれ10年前に、私の結婚に大反対した父親も、今更ながら「早くもらえ」などと言いつつ、ビール代だといくらかくれたりする。
この4月から男性の多い部署から正反対の女性中心の部署に来てしまったこともあり、正式に一度も家庭を持っていない自分がひどく落第生に見えてきた。
隣の席のひとつ年上の同僚の娘さんは、もう高校1年である。
逆立ちしても追い越せない。
結婚に反対され、結局かなわなかったときは、
「一体いつまで家や両親の影響下にいなければならないんだ」
と、イヤな思いになったものだ。
今思えば、当時、私は実家にはほとんど寄りつかず、そのときだけ行ったようなものだから、父が怒るのも無理はない。
「自分の家族ときちんとつきあえないうちは、いい家庭が持てるはずがない」
きっと、そう思ったのだろう。
以前は本当に口うるさかった二人も最近は年を取ったこともあって、丸くなってきた。
「バカな息子ほどかわいい」と言うが、ここまでバカな自分が少し情けなくなっている今日この頃である。