人生でこの春ほど文旦の皮をむいたことはなかった。
ひたすら9%味無し缶チューハイに入れるためなのだが、ヒルポタルートの良心市で安く出ていることもあり、週に5個は消費してきた感じ。
かつて、中三から高一にあがる春休みと、就職直前の同時期の二回、同じ青果店でアルバイトをした。
文旦を洗って選別して箱詰めするといった作業で、単純ではあったが常時同じ作業ということもなかったので、さほど苦痛ではなかった。
毎シーズン文旦を注文する人の中には、生産者まで指定してくる人もいたのが印象的だった。
その青果店は今も日曜市に出店しているので、時々顔を出すようにしている。
果肉、氷、少量の水をミルサーにかけているが、チューハイと混ぜるときに、場合によってはゴボブァーとコップの中で吹き上がり、成すすべなく立ち尽くさなければならないこともあるので注意が必要だ。