半年くらい前だったか、母から使っていた包丁がダメになったので、代わりの物がないかというので、うちにあったものを一本持って行った。
その包丁は青紙スーパーのもので、その少し前にいつもの安売りに飛びつくパターンで購入したものだったが、買ったはいいものの我が家の包丁のラインナップからして入る場所が無く、持て余して保管していたものだった。
母の使っていた包丁は、何回か柄を取り換えて使っていたものだが、中子の部分が朽ちてもう柄に入らないレベルになったそうだ。
そのダメになったものと青紙スーパーとが刃渡りがまったく同じだったのは幸いだった。
ただ、青紙スーパーは小出刃程度の厚みであるものの、形状が鎌形の薄刃(三徳包丁の刃をまっすぐにした感じといえばわかりやすいか)で、出刃を使うほどではないという小魚をさばくには向いていないという点を懸念していた。
先日会った際に、
「よく切れるけど形からして小アジ豆アジの類がさばきにくいので、別のもほしい」
と言うので早速準備した。
刃渡りは120mmで一般的なステンのペティナイフと同じくらい。
私はサビを気にするが嫌なので、昔から魚は大きいものでなければペティナイフ(画像上)でおろしている。
小アジとなるとワンサイズ下の105mmにするかとも考えたが、汎用性優先でこちらのものにした。
もう三十年以上前、私が磯釣りにのめりこむとともに、釣った魚を料理しないといけないので否が応でも魚をおろさねばならなくなったのだが、当時中土佐の大正町市場に通りかかれば立ち寄っていた。
今なら三枚おろしなど何の苦労もないのだが、当時は店先でおばちゃんたちがあまり大きくないサイズのアジやトビウオを、小出刃でさっさとおろしているのがうらやましかった。
当時は、自分もあのように皮が引けるようになるとは思わなかったし。
そう言えば、私は時々小さな商店街の中に固まって数軒ある新鮮な魚や肉を色々と取り揃えている店があるところに行く夢を見る。
夢というのは、数日前からその日までの出来事に関連したことや、昔の体験などが出て来ることが多い。今までこれらの店はどこのことなのだろうと考えていたが、案外大正町市場の記憶によるものかもしれない。