花粉症は二十代前半に初めて症状が出て、その後数年間は液状カプセルに頼りっぱなしだった。
その後、多少症状が出る年、ほぼ出ない年を繰り返しているが、今年は前者のようで、くしゃみも時々出る。
私は季節に関係なく、酒を飲み始めると鼻水が止まらなくなる日が時々あって、体質かと思い姉に尋ねてみたところ、まったくそういうことはないとのことだった。
遺伝なら少し安心できたのかもしれない。
両方の面でポケットティッシュが欠かせない時期である。
先週週明けは業務用の携帯電話が行方不明になり、ひと騒動だった。
月曜日に出勤し、週末に会議で出張した際に使ったビジネスバッグから取り出そうと思ったところがない。
呼び出しをしてみたがバイブの反応もない。
自宅に忘れてきたかと思い、その日は帰宅。
呼び出しもしつつ探してみたが、バイブも聞こえないしどこにもない。
祖母宅から引き取ってきた荷物や、先日のベッド入れ替えで部屋の中は荷物であふれており、帰宅後それらをひっくり返して探す気力はない。
「入れた記憶はないが、会議資料一式を入れていた袋にあるのかな」
と思い、火曜日出勤時に探してみたがない。
かなりヤヴァイ状況だ。
パスワードロックをかけているとはいえ、1万通り入力されればいつかはクリアされる。
事情を説明し、帰宅して捜索することに。
並行して、会議を行った会場、その後の立ち寄り先に電話などで確認。
どこにもない。
携帯電話には、いざ落としたときのために連絡先をテプラで貼ってあるので、まっとうな人に拾われたのならすでに連絡が来ていてもいいはずである。
会議後立ち寄った店でも出した記憶はない。
タクシーを降りる際は必ず座席を確認するので、そこで落とした可能性も低い。
また酔っ払っていてあいまいだが、家で着信の有無を確認した気がする。
ということで、家の中を念入りに探すことにした。
まったく関係なさそうなところも含め探した結果、先日のベッド交換やらなんやらで積み上げている荷物の向こう側にあった。
バイブも作動している。
月曜日にもかなり近い場所で何度も呼び出しをしたが、バイブが聞き取れなかった。
試してみたところ、夜寝静まったときに鳴っていれば何とか
「ん? 何か鳴ってる?」
と聞こえるレベル。
立って電話をしているときの高低差、荷物の向こう側といった条件が重なり聞こえなかったらしい。
普段同様に探す際、カバンの中やベッド付近に置いているときとは聞こえ方は大違いだった。
自宅にあったことで、結果的に家の外での管理に手落ちはないといえばないのだが、予防策として特に会議後飲みにいく場合も考慮し、携帯電話はスパイラルコードに接続しておくこととした。
また、テプラを
「拾われた場合はこちらに電話を」
という文を追加した物ものに貼り替えた。
いや本当に見つかった後はぐったりしたでござるよ。