初鰹の出回るいい季節になってきた。
「鰹はやはり、秋の戻りに限る。何しろ脂がのっているからね」という人は多いが、私は初鰹のほうが好きである。
ちょうど1年ほど前、カツオの水揚げが多い港を持つ町の役場の方と宴席で一緒になり、ちょうどカツオの話題となった。
皆があれこれ語る中、その役場の方が、
「4月とか、5月にとれる小さめのカツオを食べたことありますか? 皮も柔らかくて、刺身でも美味しいんですよ。 実は、私はそれが一番好きなんです」と、小さな声で私に言った。
同志ここに見つけたり である。
ちょうど、その時期に合わせるかのように、新物の大蒜(にんにく)も出回り始める。
これがまた、初々しくて、初鰹によく合う。
近年、安価な中国産のものが出回っていて、私も重宝はしているが、こと、生で使う場合は国産(と言っても私は地物だが)にこだわっている。
たまに、パックで購入した場合、中国産の匂いばかり強いものが入っていたりするが、これでは興がさめてしまう。
「中国産も、もう少しよい品質にならないものか」と思うが、青森産が売れなくなるので、それはそれでマズイ。
「時期が時期だから不買運動」も考えられるが、長期的にはそうはいかないだろう。
私は、宴席に行った場合でも、堂々とカツオとともに大蒜を食する。
焼き肉に行ったときも同様である。
婦女子がいても関係ない。
とは言え、ちょっと気になってる女性がいる場合なら、少し量を減らしてるかもしれない。
かなり気になっている女性がいる場合なら、泣く泣くカツオだけにしてるかも...。