「君去りて 春山誰と 共に遊ばん」
行きつけの酒場の、歓送迎会利用促進DMに入っていた一文である。
元々は劉商という人の、「送王永」という漢詩の一部らしい。
かの国も捨てたもんではない。
この一週間は、酒宴が多く、それなりに予定を組んで望んだのだが、イレギュラーで飲酒量が増になる展開ばかりで、かなりバテた。
ファイナルの金曜日は、日付を結構過ぎてからの帰宅となり、土曜日は大半を休養にあてねばならず、
「一体どこらあたりから水だけ飲むようにすれば、このようにならなくてすむのか」
などとうつらうつら考えていた。
今日は、正午から花見の宴。
桜を観賞すると言うより、桜吹雪の中でといった形だったが、これも風情があってよかった。
帰宅後、服などに花びらやその他諸々がたくさんくっついていた。
明日から新年度である。
個人的な部分では元旦に計を立てると言うが、勤め人にとってはある意味シーズンインだ。
先ほど引退した松井選手ではないが、
「何番でもかまいません。僕はそこでベストを尽くすだけです」
その一念である。