私が十数年前まで一人で暮らしていた母方の祖母宅は現在荷物をすべて運び出し、売りに出している。
私が出た直後であればまだまだ家も生きていたし、すぐに買い手がついたと思うが、最初のうちは自転車の整備とか小野式製麺機再生作業の場所として使っていた私も社畜状態に入りほとんど行くことができなくなり、気がついてみれば畳の間の床はほとんど抜けるような状態になっていた。
水回りは一度すべて改修しているので綺麗ではあるが、補修や耐震化にかかる費用を考えると安くても購入する人はいそうになく、取り壊しも考えたほうがよさそうである。
また家を手放すにあたり、近くにあるお墓もしまうことにした。
母には弟がいるが、二人の娘を含め県外在住で墓守をする者がいない。
後継ぎである叔父が存命のうちに家のこともお墓のことも片付けようと私の姉がせっついて実行に至った。
今日はお寺さんに来ていただいて法要をしてもらい、まだ五十年経っていない骨壺はお寺に預けるため持ち帰ってもらった。
五十年を経過したものは納骨堂の下の土を掘って中身だけ埋めた。
石材の撤去はこれからである。
お寺さんに相談するにあたり、事前に納骨堂の写真を撮りに行った際、墓石の汚れが気になっていた。
今回の春のお彼岸には時間が取れずこちらのお墓はお参りはできずじまい。
さすがにそのままではと一昨日無理矢理休みを取って磨きに行った。
たわしや磨き粉はNGとのことなので、水とウエスで泥か苔かわからないようなものを取っていった。
当日はそんなに綺麗になったとは思わなかったのだが、今日は天気がよかったので、墓石が輝きを取り戻した感じがわかり、やっといてよかったなと。
近年墓参りには行けたり行けなかったりだったが、すでにお寺さんには、私の義父、家人の父、私の母の姉の納骨堂があるので、これでお参りもできるようになる。