この本との出会いは、第一次大戦か大東亜戦争に関するものを読んでいて、
「どこそこの上官なにがしは戦場でマルクス・アウレリウスの「自省録」を読んでいるような人物であったという」
というくだりが出てきて、"そのなにがしの人物"にはさほど興味はなかったと記憶しているが、本のほうが気になったもの。
文体が古いというか、独特なので、ちょっと読みづらい。
ある程度読んだ後、たまたま解説本みたいなもの(※)に出会ったので、そちらを読んでからだと、わかりやすくなった。
端的に端的に言えば
「小さくまとまってんじゃねーよ」
的な内容。
人間関係で落ち込んだときにはよいよ。
「ただいまを生きる」
とは、禅の入門書によく出てくる言葉で、「自省録」にも類似する内容が出てくる。
禅の本は一般的にエピソードとその解説という形を取ることが多いので、禅師の言動は厳しくとも、さほど激しさを感じることはないが、「自省録」は
「貴様はどうなのだ」
的に、読者に訴えかける文体のためより鮮烈に思える。
※「自分の人生に出会うための言葉」
ただ、それぞれの読書量により写りのいい悪いはあると思います。