夕張だけが悪いのか
夕張市が再建団体になるということが明確になって以来、「安易に観光行政に頼りすぎた」という、非難めいた報道が多い。
しかし、これはただ夕張市を責めて済む問題なのであろうか。
近年、再建団体になった地方自治体と言えば、福岡県赤池町である。
こちらも、夕張と同じく炭坑の街であった。
石炭は国策により奨励され、エネルギーが石油・海外石炭に変わっていった後も、一定国策により保護されてきた。
その後、鉱山が閉山されたところは多いが、それにあたっては、旧自治省あたりは、そういった地方自治体に対し、何も注意が払えなかったのだろうか。
地方分権推進全盛の今であれば、市町村も独り立ちを考え、あるいは目指しているだろうが、10年戻ればまったく状況は異なる。
泳げない子供に空気の抜ける浮き輪を渡して、手を離したようなものだ。
確かにハコ物に頼った安易な部分、大いなる経営感覚の欠如などはあるが、夕張市だけを責めていいのかという疑問は残る。
道州制ブログ/市町村合併ブログ(18.11.12)