「談合は、必要悪の側面もある。ただただ悪い悪いと言ってもいけない」と、このブログで書こう書こうと思っていたところ、先日、東大の武田教授が、私と全く同じ主旨の記事を新聞か雑誌かに書かれていた。
(詳細は、記事に譲る。コピーしか見てないので出典不明...)
公共事業が、まったくといっていいほど無くなった昨今では無理だが、かつては、大きい業者も小さい業者も、仕事を分け合い、あるときは下請けに入り合うことで、日本社会らしい秩序が保たれていた。
最近、やたら表面化するのは、力を付けてきた「地方」側の出鼻をくじくことと、「日本的秩序より弱肉強食を、より進めていこう」という思惑もあるのかもしれない。
最も、公共事業激減により、今や小規模事業者は淘汰される一方で、放っておいてもそうなっていくことは明らかであるが。
一時期、ゼネコンへの債権放棄が話題になったが、現在淘汰されている事業者は見殺しにすることが、アインシュタインが美しいと言ったこの国のやり方になってしまった。
最近の、いわゆる識者のインタビュー記事を見て笑えるのは、「談合はいけない」と言った後に、「これからは、ワークシェアリングを」などと、ぬけぬけと言う人が多いことである。
何にも、分かっちゃいないね。
注)私は、完全に談合を容認しているわけではなく、別の着地点を探すべきではないかという考え方です。公主導というわけにもいかないし、すぐには難しいが。
また、談合NGに続けて、必ず識者の方々がおっしゃるのは、判で押したように「公務員経費削減」。
削減といっても、やり方は色々あるが、具体的方法には全く言及せず、「小さくて効率的な政府を」一辺倒。
日本の公務員数は、諸外国と比較して、決して多くはないということを、ご存じなのだろうか?
こういう方々は、財政の各指標が、全国で下から5本の指に入る県の町村を、ぜひとも回っていただきたい。
どんな状況か知るだけで、ずいぶん勉強になるだろう。
おっしゃるとおりにやるとして、経費削減の手段として、公務員の給与をただただ削減するというのなら、「10年後、所得3倍増」という話に逆行する。
では、総人員削減か。なら、道州制が手っ取り早い。
が、単に国の地方支分部局の整理にとどまるなら、地方が納得しないだろう。
一部の知事が、「道州制導入は性急すぎる」と、言っているように公務全体の制度設計を行うほうが先ではないだろうか。