部屋の内装工事にあたり、私の所有物うち、使用頻度の低い物については、廃棄すべしとの圧力がかなり強く、
「今後も使う予定はかなりあるんですよ」
的なアピールが必要となり、一斉に手入れをした。
特に釣り道具に関しては、竿ケースごとかなりほこりをかぶったままにしていたこともあり、家人からかなり目をつけられていた。
ケースに入れていた竿やリールはなんてことはなかったが、なお、きれいに拭いた。
ケーについては、念入りに全体を洗ったうえで、数日間天日干しにしてなんとか誤魔化した。
かつて冬場はほぼ毎週休みに釣りに出ていたのだが、ここまでになるとは。
直近でもすでに7年前である。
しかしながら、当時でもそこそこ高価だった竿は折らない限りはまだ使えそうである。
ただ、リールに巻いてある糸は、次回聴講するなら念のため変えたほうがよいだろう。
二十代後半の頃に、静岡の親せき宅に数泊した折、その少し前に東京での研修で一緒になった地元のM君を会うことになった。
男二人で観光地巡りもなんなので、釣りでもしようということになった。
わざわざ迎えに来てくれたM君と清水港まで。
M君が持ってきた釣り道具は小中学校の頃に使っていたレベルのあまり本格的なものではなかったが、当時バリバリの釣り師だった私は竿を手にしたら結構本気モードに。
小物をいくつか釣った後、天気が怪しくなりそろそろ帰ろうかという話をしていたところ、私の竿に大物がヒット。
スペックの低い道具で何とかしのいで粘ったものの、切られてパーン。
防波堤釣りなので、通常切られるのは針を結んである部分付近が多いが、なんと道糸切れ・・・・・・。
大人の釣り師なら数回釣行するごとにスプール(リールの糸を巻いてある部分)を取り外してぬるま湯につける塩抜きいう作業をするが、そういうこともなく長期間保管されていたのでかなり劣化してたのだろう。
特にクーラーも持って行っておらず、釣りあげてもリリースするか周囲の人にあげたと思うが、どんな魚か見たかったという気持ちは今も少しある。