わりといい鰹節などをミルサーで粉末にして、インスタントみそ汁その他に少量入れるということを、密やかな自分だけの楽しみとして、長いことやっている。
だしの香りというものはいいもので、地下に食堂がある建物に行くと、昼前など下のほうから
「お、うどんかな」
と思う匂いが立ち上ってきて、少し幸せな気分になる。
だしのほかにも、日本人的には、ノリとかそばとか本能的にいいなと感じるものがいくつかある気がする。
「ピェンロー」という、妹尾河童さんで有名になった鍋料理がある。
個人的な記憶で言えば、鶏肉と白菜メインで、塩味程度で食すものだったかと。
私は鶏肉を使うときはほぼいつも日本酒に漬けたり、日本酒で煮るところからスタートする。
今回、このピェンローもどきを作るときも同様に、白菜を煮る一方で、酒を沸かして鶏肉を炒りつけるとまではいかないが、十分酒にひたらせた後に白菜の鍋に投入した。
ある程度鶏肉が柔らかくなるまで煮た後、塩で味を調整。
今回は思いつきで、ミルサーに酒とゴマを入れてごまペーストを作り、鍋に入れてみた。
これが恐ろしくはまった。
ごまも和え物などで身近な食材であるから、鰹や昆布同様、やはり好きなのかも知れない。