年末年始の休み期間中の読書用に、図書館から借りてきたうちの一冊である。
内容は、
「甲子園優勝投手で、その後いったんプロに入ったものの・・・・・・」
といった内容。
掲載されている選手の中で、やはり印象に残っているのは、沖縄水産の大野倫。
失礼ながら、その後いったんプロに入ったことまでは記憶していなかったが、あの夏の決勝戦は印象に残っている。
彼の一件以来(もともと彼は故障していたとも言えるのだが)、投手を酷使しないように決まったらしい。
甲子園優勝投手もそうだが、他にも高校からプロに進む選手も大勢いる。
早い場合は、二十歳そこそこで首を切られることもある世界だ。
今では、地方リーグもあり、いられる場所の範囲は広がっているとはいえ、野球でメシを食い続けることができるのは、甲子園を目指した球児の数からいえば一握りである。
そういった球界で、彼らは現役を退き、その後、野球に携わってきた者、そうでない者も、それなりに甲子園優勝投手の看板を背負いながら生きてきた。
中学校に野球部がなかったため、私はプレーする側からは遠ざかってしまったし、彼らの背負ってきた複雑な感情はわかりようもないが、野球を愛する人間の一人として、エールを送らずにはいられない。