私の記憶が確かならば、今週、全国知事会が開催されるはずである。
道州制への道筋や、権限移譲リストなんかが出てくると思われる。
話は変わるが、私は「美しい国日本」づくりには賛成である。
安倍首相の政策とは別にして、何とか列島の隅々まで、出来る限り均一に人が住んでいるといった構造に出来ないものかと思う。
現実的には、山間部・周辺部では高齢化が進み、「ここで死にたい」と願う方々だけといった格好になっており、なかなか難しい。
例えば、現在中堅サラリーマンである者が、そういうところに住むとした場合、何が必要かを考えてみる。
脱サラするとなると、農林漁業の第1次産業に頼るしかない。
これには、国策のバックアップと自らの努力が必要だ。
・鮪を養殖してみる
・国産木材の使用を原則とする
・地産地消を徹底する
・付加価値のある(要するに売れる)産物を作る
・米作・米の販売がある程度自由にできる
(食糧自給率アップを目指す)
・国土を均一に守る
地方から都会への人の流出は、何よりも食える・食えないが理由である。
で、田舎でもそこそこ食える、かつ最低限の行政ニーズ(福祉・教育など)が供給されれば、さほど農漁村への回帰は難しくない(いや、現実的には意識の面もあり難しいんだが)。
結局、最終的には「それなりの生活」に耐えられるか、満足できるかが焦点である。
華々しく都会で活躍する人がいる一方で、ずっと田舎暮らしの人もいる。
田舎暮らしとはいえ、現在では、ある程度の文化にも出会えるし、学習機会もある。
要は、個々人のこころの問題だ。
道州制を施行するのであれば、国土全体のビジョンを描く必要がある。
すべて基礎自治体(=市町村)に、身近な住民サービスは任せるのか、また、垂直補完は有りにするのか。
昭和以前のように、あちこちにひとが住んでいる状態をよしとするのか、もう山に人は住むなというのか。
このコラムをご覧の方は、昭和初期から現在までの、県内市町村の人口の推移のデータ(10年おき、20年おきでもOK)を、県庁からもらってみるとよい。
過去のことばかり賛美しても仕方ないが、今、過疎に悩まされている市町村にかつてはどれだけの人口があったのか。
知っていても損はない。