土曜日の夜中に三沢光晴の訃報を聞いて依頼数日間、心にはずっとピンが刺さったままである。
酒を飲んでいてもまったく酔えない。
それに続いて、みちのく、大阪でレフェリーを勤めていたテッド・タナベ氏も１５日未明逝ってしまった。
一般の人はほとんど知らないかもしれないが、私のようなプロレスフリークにとっては、みちのく系の試合では欠かせない存在の人間である。
選手とのやりとりを前面に出すレフェリングは、彼でなければなしえなかったことと思う。
合掌。
話を三沢光晴に戻すと、彼がタイガーマスクとして凱旋したのが８４年。凱旋シリーズの興行を観にいったので、かれこれ四半世紀、彼と過ごしてきたことになる。
私を含め、どれだけ多くの人間が、彼に勇気づけられてきただろう。
タイガーマスク最初の試合であざやかなトペコンヒーロを放った三沢を、川田にヒモをはずさせたタイガーのマスクを投げ捨てていった三沢を、初めて鶴田超えを果たしたときに泣いていた三沢を、馬場亡き後のベイダー戦で馬乗りでしゃにむにエルボーを放っていった、丸藤の「社長のタイトルに挑戦させてくれ」との言葉にボソッと「いいよ」とひとことだけ答え観衆の笑いを誘った三沢を、私は生涯忘れない。
ずっと大変だったよな、よくやったよ三沢、思い残すこともあるかもしれないけど、やすらかに眠ってください。
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